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一茶の俳句ですみれ想

小林一茶の俳句に手持ちのすみれ画像をあてはめてみました。
一茶の俳句データベース(一茶俳句全集V1.05)を参考にさせていただきました。

(その2)   →(その1)

住吉の隅に菫の都哉

スミレサイシン
住み良しや(野草) 妖精のすみに すみれ哉  なんちゃって。むりやりこじつけて・・・
スプリングエフェメラルの集団の左の上すみにひとつスミレサイシンが見えています。

なべずみのかゝれとてしも菫哉

タカオスミレ
ヒカゲスミレの葉が赤茶色になった品種でタカオスミレと呼ばれています。
墨がかかるというよりは泥っぽいですが。
句の意味は 鍋の底の裏の墨を取っている時 墨がかかるほど近くにすみれがいたっていうことでしょうかね〜
とてしも って?

にくまれし妹が菫は咲にけり

花菫椿の春はなくなるぞ

タチツボスミレ
タチツボスミレ
おもいっきりごちゃごちゃな写真で ボツにしてたんですが。 椿が一緒のが これしかなくて 採用です^^;

一霰一入菫咲にけり

ヒメスミレサイシン
ひとあられ ひとしおすみれ さきにけり
あられのあとのすみれ なんていうのは巡り合ったことがないので 小雨にしました(^_^;)
ヒメスミレサイシンです。濡れて透き通った花弁。
あられではないけれど 朝の小雨の後で ひとしお可憐さを増すヒメスミレサイシンです。

水上は皆菫かよ角田川

ナガバノスミレサイシン
「隅田川よ、すまして流れているが菫の花の谷間や野原が水上に 置いてあるなんて、味なことだぜ。」金子兜太の解釈より
隅田川の上流にあたる武蔵野の台地で であった沢山のナガバノスミレサイシン

面かぶりそれ〜 そこの菫咲

スミレ
つらかぶりと読むらしいですが。
なんでお面をかぶるんだろうと思いつつ。 そんな写真はないので すみれがお面みたいなのを見つけました。
句の状況はどうなってるんでしょうか。

草餅ととも〜 そよぐ菫哉

または 草餅とともどもそよぐ菫哉
ノジスミレ
草餅は餅草のことらしいので よもぎと一緒のノジスミレ

我庵の朔日す也菫草

オトメスミレ
朔日はついたちと読んで 陰暦では新月となる日を月初めとしていたので 本当は現在の一日ではないのですが、4月1日に撮影の画像から オトメスミレを選びました。
ついたちすなり というのは 家の中での月初の何か行事があったのでしょうか。 それとも この庵に移ってきて 次の月を迎えることができた とか言うような意味かなあ

うす菫こ菫酒は毒 〜 し

大鶴の大事に歩く菫哉

アリアケスミレ
岩手県のはじっこの実家で 昨年突如出現したアリアケスミレの大群落。
大鶴の細い長い脚でも踏みつけてしまうほどの密集ぶりです。句の解釈は適当^^;
顔つきが園芸種由来っぽいきがしています。今年は秋に返り咲きを見ようと思っていたのですが 草刈りの人に言うのを忘れててきれいに刈られてしまいました(^_^;)

さく菫かゞしの足にかゝりけり

タチツボスミレ
案山子だったらよかったんですけどね〜
そういう画像はもっていないので 表示板かなにかの足元のタチツボスミレを代わりに。

菫咲川をとび越す美人哉

ニョイスミレ
ニョイスミレがたくさん咲いていた堰 小川だったらよかったんですが。
飛び越えたのは美人さんじゃなくて 写真を撮ろうとした わたし でした(^_^;)

うす菫濃菫たゞの小村哉

マルバスミレ、アカネスミレ
写真の濃いすみれはアカネスミレ 薄いすみれというか白いのはマルバスミレです。 ただの小さな村にも色々なすみれが〜かな?
もうちょっと小村を思わせるような写真が良かったんですが・・・

臼と盥の間より菫かな

ヒトツバエゾスミレ
全然 句と関連していないような画像です。 石臼のかわりに石です たらいの代わりに石です。 苦しい見立てです。
石と石の間で^^; ヒトツバエゾスミレのちっこいのがいました。

花菫がむしやら犬に寝られけり

アリアケスミレ
ひどい写真ですみません。犬と一緒のアリアケスミレを撮ろうとしたら 足が速くて間に合いませんでした。 踏みつけられそうになったけれど、寝転がられずに済んだから アリアケさんにとっては良かったかも。

花[と]とも菫とも云ぬ在所哉

オオタチツボスミレ
オオタチツボスミレは私の実家のある付近でたくさん見られるすみれです。
在所を故郷の田舎と考えてこれを選びました。

酌子栗迄拾る菫哉

フチゲオオバキスミレ
しゃくしぐり までひろわるる すみれかな
杓子栗とは実のないいが栗とのことです。 子供のころ実が入っていない栗に棒を挿してスプーン代わりにままごとで使ってたような。あのぺったんこの栗ことを指すのかなあ。
うちの裏のフチゲオオバキスミレです。肝心のすみれにピントが合っていないので没写真だったんですが 前年の栗のイガが写ってたので 使うことにしました(^_^;)

スミレサイシン
栗のイガと一緒の写真がほかにもあったので
スミレサイシン

フジスミレ
フジスミレ

狗の鼻で尋る菫哉

リュウキュウコスミレ
狗(えのころ)
リュウキュウコスミレを撮っているときに、通りすがりの犬に声をかけたら寄ってきました。
何度も使っている古い画像ですが 犬の鼻が写ってるのはこれしかないので・・・

烏帽子着てひたと寝並ぶ菫哉

ヒナスミレ
烏帽子は 元服した男子のかぶり物の一つだそうですが 句の内容とほとんどというかまったくあっていません。 えぼしぐさはミヤコグサの別名でもあるらしいのでミヤコグサと一緒のところの画像がないかと探したのですがありませんでした。
烏帽子はトリカブトの語源の一つにもなっているので トリカブトが写っているヒナスミレの写真にしました。

是からは庵の領とて菫哉

鼻紙を敷て居れば菫哉

鼻紙を尻に敷つゝ菫哉 というのもあります。
イソスミレ
イソスミレ
紙を敷いて座ったら そばにすみれが居たっていうようなことだと思うのですが 私の場合は逆で すみれが居たから シートを敷いて座っておにぎりを食べました。たぶん草はらなんだろうけど 砂浜だし・・・で あわない設定ですが、句を見ているとすみれのそばで弁当食べるという想像から抜けられなくて(^^ゞ

あさぢふ[や]菫じめりのうす草履

タチスミレ
浅茅はたけの低いチガヤのことらしい また 茅は屋根をふく材料となるイネ科植物を表すということから オギのなかに 笹のような細長い葉のすみれを ということでたくさんこじつけて タチスミレにしました。

小坊主が転げくらする菫哉

シコクスミレ
シコクスミレと小坊主^^;
小坊主は男の子か小僧さんか? どっちにしてもすみれと一緒のはないので ぼるにゃんに登場してもらいました。
このシコクスミレは特別小さいのだったので ぼるにゃんで測ってみました。 (ぼるにゃん:身長約4p、顔幅約2p、胴幅約2.5p)

うすくともはやいが勝と菫哉

アオイスミレ
3月半ば 宮城県ではすみれはまだまだと思っていたら アオイスミレが枯れ草の間から顔をのぞかせていました。この場所のは色が薄いです。 

世[に]そまばこくも薄くも菫哉

アケボノスミレ
濃くも薄くもなるすみれの花色。
アケボノスミレが 濃いの(あまり濃くないけど^^;)と薄いのと一緒にいました。
アケボノスミレはもっと濃くて黒紫といえるようなのはクロバナアケボノスミレと呼ばれ、白品種はシロバナアケボノスミレと呼ばれています。この画像のは 普通のです^^

里の子か小鍋を作る菫哉

久保田 兎園(くぼた とえん)の作を一茶の作と間違えられていたそうです。

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